ADRトレーニング

第53回全青司札幌全国研修会報告~クロサワさんからの開催報告~

今回の分科会では「暗闇ダイアログ」のファシリテーションを担当しました。
45分間、照明を落とし、アイマスクで視覚を遮断した状態で、分科会のこれまでの体験について語り合うという挑戦的なプログラムです。

心がけたのは、安心して話せる「場」をつくること。そのために介入はできる限り抑えました。
初めての試みで展開は読めませんでしたが、「きっと面白いものになる」という根拠のない確信だけはありました。


始まってみると、互いが見えないことによる匿名性が、意外なほどの心地よさ、安心感を生み出しました。
誰かの声がふわりと場に置かれると、それを別の誰かが拾い、また放つ。その声に触発されて次の声が生まれる、まるで連歌のような共同性。
流れが一本にまとまるというより、静かな水面に投げ込まれた小石から波紋が広がっていくように、声が響き合っていきます。

言葉は主体を離れ、ただ場に漂う声となる。私の声であり、あなたの声であり、みんなの声。そこにあったのは「ハーモニー(調和)」というより、むしろ「ポリフォニー(多声性)」に近いものでした。

長すぎるのではと思っていた45分も、終わってみれば短く感じる不思議。
このワークは、思っていた以上に応用範囲が広そうだ・・それが担当者としての実感でした。

最新情報はメルマガから配信中! ぜひご登録ください。